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| 自閉症の歴史 |
| 1943年、アメリカの児童精神科医のレオ・カナーが早期幼児自閉症として報告されたのが最初と言われています、当然その障害自体は古くから存在していたと思われます。 「聡明な容貌・常同行動・高い記憶力・機械操作の愛好」などの特異な症状をもつ11例の子供達を報告し、統合失調症【(旧)精神分裂病】の症状の状態を表す「自閉」【Autism(オーティズム)】と名付けました、これが医学上の歴史の始まりになります。 当時カナーは、自閉症の原因は後天的なもので、親の愛情不足による心因性の症状と考え、自閉症児の母親を冷蔵庫マザーと呼び、愛情を持って育てれば治癒する物と考えていた、また、カナーは自閉症児を統合失調症の幼児版であると考え、「小児分裂病」とも呼んでいた。 冷蔵庫マザー理論を広く社会や医療界に知らしめたのはカナーではなく、シカゴ大学教授で子供の発達を専攻するブルーノ・ベッテルハイムで、1950年代から60年代にかけて発表した自身の論文、書籍に、自閉症は親の愛情不足であると非難を展開しました。 自閉症児の親たちは冷蔵庫マザーのレッテルを貼られ、社会的な非難、自責の念、罪悪感に悩まされ、悲しいことに現代でも、この間違った解釈が少なからず社会に根付いています。 冷蔵庫マザーは、日本ではあまりなじみのない言葉ですが、30代半ば以上の方ならご記憶にあるかと思いますが、同じような事が70年代半ばに起こりました、精神科医が書いた「母原病」と言う本がベストセラーになり、子供の不登校、家庭内暴力などの精神的な原因は親にあると言う主張の本で、しつけ、過保護、愛情不足などを警鐘する内容です。 病名ではなく、あくまでも造語ですが、「母原病」と言う言葉が一人歩きして、当時の多くの母親は子育てに対する自責の念に駆られたそうです。 ベッテルハイムの著書は日本でも広く読まれ、母原病の本と相まって、未だに自閉症は母原病であると主張される専門外のお年を召した医師が現代でもいます。 70年代になりイギリスの医師、マイケル・ラター等により、自閉症は先天性の脳障害説が発表され大きな転換期を迎えます。 「自閉症は、脳の発達に障害があって起こる その結果、脳の働きに歪みが起こり特異な言語障害、見たり、聞いたり、触ったりした事の意味や理解したり、応用したりする概念、認知能力に障害が見られる これらの事が基本にあって人との関係ができにくかったり、強いこだわりや常同行動が出たり、等の特異な症状を示す。」 現在でも自閉症の原因は諸説あり確定できていませんが、現在主流の認識になっています。 日本では一時期、児童教育の専門家2名による「テレビの見過ぎが自閉症の原因」との自説を書籍などで展開し、環境原因説が横行しました、その結果自閉症は親の責任との認識がさらに世間に広がる事になります、70〜80年代の事です、しかし本当に問題なのは、現在でも増版され訂正されることも無く販売され、様々な人に読まれていることです。 わずか半世紀ほどの歴史しかありません、日本では更に歴史は浅く、誤った認識が今なお続いています、自閉症は重度の引きこもり、親の虐待、愛情不足により発症、本人の努力で治る病気等々。 この障害は段差をなくすバリアフリーなどはなんの役にも立ちません、心のバリアフリーと社会的な福祉支援が不可欠です、発達障害者支援法が施行されたのが2005年の事です、まだまだ通う学校もない、受け入れてくれる施設もない状態が続いています、将来に悲観し、絶望感から、虐待、無理心中が後を絶ちません、我々に出来る事は限られていますが、正しい認識を持つ事だけでご家族のとって、どれだけの勇気がもてるか計りしれません。 |
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